真夜中のパレード



経験なんてまったくなかったけれど、
それでも透子は必死に上条のキスに応えようとする。



その懸命な様子が愛おしくて、
上条の庇護欲と嗜虐心を同時にかきたてた。



「は、ぁ」



透子は潤んだ瞳で上条を見上げた。


上条の手が、するりと透子の服の間に入っていく。




「あ……!」


ぴくん、と身体が震えた。

もう心臓は張り裂けそうになるくらい、鼓動を高鳴らせている。



「この先は?」


「……っ!」


透子は顔を赤く染め、下に俯いた。



< 83 / 307 >

この作品をシェア

pagetop