真夜中のパレード
透子はドキドキしながら布団に入った。
すぐ側に、上条がいる。
ちらりと顔を覗き見ると、目を閉じていた。
もう寝てしまったのだろうか。
彼が何もしない、という言葉を守ってくれたのが嬉しかった。
そして、上条の家にいることが唐突に不思議だなぁと思った。
つい最近までほとんど話したことがなかったのが、嘘みたいだ。
見慣れない天井を不思議な気持ちで見上げ、それから今日一日のことを思い出す。
――楽しかった。
いつもと違う部屋で眠るのは何だかドキドキして、明日が楽しみで。
まるで修学旅行の夜みたいだ。
そんなことを考えながら、いつの間にか心地よい眠りに落ちていた。