真夜中のパレード
布団に横になって考えを打ち消そうとしても、
天音の真っ白でやわらかそうな足ばかりが脳裏に浮かぶ。
後ろをそっと振り返ると、
相変わらず彼女は寝息を立てて
気持ちよさそうに眠っている。
子供のようななめらかな肌に、
ついつい目が吸い寄せられる。
甘美な誘惑は、まるで真綿で首を絞められるような
じわじわとした拷問だった。
そうして上条は一睡もしない決意をした。
今日は眠らない。
彼女が起きるまで、絶対に何もしない。
ふと時計に目をやると、時刻はまだ一時を回った所だった。
深いため息をつく。
――長い夜になりそうだった。