課長が私に恋してる?


その日、琴子は世間の独身彼氏ナシ二十代女子よろしく、友達とランチをした帰りにその近くの有機野菜専門店でちょっとリッチに良い野菜を買って電車へ乗り込んだ。



夕飯はワイン片手にいいもの食べてまた明日から頑張ろー!なんてニマニマしてたらどうやら眠りこけてたらしい。



ハッと目を覚まして、二駅分しか過ぎてなかったことに安堵したのは束の間。



「……!?き…っ」



如月課長、と叫ばなかったことをどうか褒めて欲しい。



左隣で琴子の肩にもたれて寝ていたその人こそ、琴子の直属の上司、如月真矢(きさらぎしんや)だったのである。



そして話は冒頭に戻る。



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