課長が私に恋してる?
scene4:だから添い寝フレンドって何ですか
「添い寝フレンドって知ってます?」
12時15分。
食堂窓際席には琴子と、その同期の佐上明日香(さがみあすか)、ひとつ後輩の鈴木十和(すずきとわ)が3人で座っていた。
ちなみに全員経理課で、加えて言うなら毎日3人でお昼を食べてるぐらい仲がいい。
今日も今日とて十和のミーハー謎発言に自称年寄りの琴子は頭にクエスチョンマークを浮かべている。
「なにそれ。明日香しってる?」
「まあ。あれでしょ、ソフレ」
なんだその入浴剤のような名前は。
ますます訳がわからないまま絶句していると、呆れたように目の前の可愛らしいショートボブの後輩は教えてくれる。
「だーからー、添い寝フレンドですって。今、流行ってるんですよ。ただ添い寝するだけの異性のトモダチのことです」
「ぶはあぁっ!!!」
盛大に吹いたのはどうか許して欲しい。
げほげほとむせる琴子を訝しげに眺めながら、隣に座っていたベリーショートの綺麗系女子明日香はとりあえず十和に向き直る。
「でも、それがどうかしたの?
本当にソフレいるひとなんて私見たことないけれど」