課長が私に恋してる?
「……お前こそ、なんで俺に触っていた?期待でもさせたいのか」
たまに熱い指がおでこに当たって、触れてる部分は少ないはずなのに、どうしていいかわからなくて泣きたいような気持ちになった。
「そんなつもりじゃあ……あいたぁ!!」
やんわり否定の意を表した瞬間デコピンが飛ぶ。
ぺちん!と軽快な音はジリリとおでこに響いた。
「ひどい!課長最低!暴力はんたーい!!」
わんわん喚く琴子を他所に如月はむくりと起き上がってベッドから降りた。
「いたいけな俺の心を弄んだお前が悪い」
べえっと舌を出してくしゃりと琴子の髪をまぜる。
「触りたいなら俺が起きてるとき触れ」
「別に触りたくないです」
「てめー」
さらに頭をぐしゃぐしゃにされた。