いちご

「………っ…」

私に背中を向けたままのユイも泣きだした。

「ほっ…本当は、…私だって……仲良くしたい……っ…だけど……」

ユイは、泣きながらポツポツと言葉を私達に伝えて行く…

「だけど……麻里達の方に行ったら…裏切り者だぞって…ボコるからって………」

ユイの話を聞いていると……

今度は、川崎先輩に対しての怒りが込み上げて来た。

ユイの事を脅していた川崎先輩に腹がたった。

「……麻里…カナ…ゴメン……ごめんね…ぇ…」

私は、涙を制服の袖で拭いた後ユイにそっと抱き着いた。

「もう良いから…私は、ユイを許すから…っ…」

「っ…うわああああぁあん……」

ユイが返すように私にしがみついた。