いちご
「ユイ…今日は、帰るね…」

ユイは、下を向いたまま言った後自分の鞄をにぎりしめて部屋を出ていってしまった。

「あっユイ!!」
「待って」

私達は、急いで追い掛けたがもうユイは、カナの家を出てしまった。

「ユイ……」

―――やっぱりユイ…悠の事…傷付いてるんじゃ…

私の胸は、心配で心配で締め付けられる一方だった。

「麻里…?」

カナが私に心配そうに声をかけた。

「どうしよう…」

私の目から涙がぽろぽろと溢れ出した。

またユイが離れて行っちゃう…

そんな思いから涙は、止まらず溢れた。
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