いちご
「麻里行くぞ」

そう言った後悠は、私の腕をぐいぐい引っ張り倉庫から出た。

「ねっねぇ悠?何所行くの?」

私は、ただ黙って私を引っ張って行く悠に質問をぶつけて見た。

悠は、視線を変えずにただぽつりと答えた。

「瑠璃の野郎の所に行く…麻里は、教室で待ってろ」

「えっだけど教室は…」

川崎先輩達がさっきあれだけ暴れて居たのでもうきっと私の悪い噂で持ち切りだろうと私は、思った。

「心配すんな。解ってる奴は、居るから」

悠がそう言ってるうちに教室に着いた。
私は、引っ張られて居た手を放され悠は、また教室から遠ざかろうとした。

「待ってっ!!それって…どう言う事…?」

私は、ちょっと悠の制服の裾を掴んで言った。
どうしても気になって
どうしても知りたかった。

「んぁ?麻里が連れて行かれたって知らせてくれたのあいつだし…」
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