いちご
「悠……悠……」

いつの間にかこんなに悠の事を好きになっていた。
悠が居ないだけでこんなに不安になる。
苦しくなる。

悠が危ないと聞くだけでこんなに必死になる。
怖くなる。


今の私には、悠が絶対に必要だった。

私は、ゆっくりと起き上がってまた走ろうとする。

だけど腕を掴まれた。
私は、ビクッと体を揺らしその方に首を回した。

「か……カナ…」

私の腕を掴んだのは、怒ったような顔をしたカナだった。

「馬鹿っ!!」

私は、いきなり怒られたが意味が解らずただその言葉に体を揺らすだけだった。

「何で一人で突っ走る訳!?少しは、私達を信用してよ!!」

怒ったような顔をした半面悲しそうな顔をしたカナだった。

「あっ…ゴメン……」
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