いちご
「好きなんだ…」

その悠の言葉と同時に私の頭には、

怒った顔のユイと
私を睨む先輩の顔が浮かんだ……


「嫌っ……!!」


私は、思わず悠の手から逃れた。

悠は、唖然としている…


「……っ…ごめん…」


私は、それだけ言って図書室から出た。

泣きながら……


「うっ……ぐすっ…」


また涙は、ボロボロと溢れ出す…

自分じゃどうにもできない涙だった……

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