いちご
カナは、きっと川崎先輩の事を知らない…

私は、手短に説明した。

「3年の先輩で…悠の彼女……私が悠を取るって誤解されてて……」

カナは、驚いたような顔をした。

「だけど…それだけでこんな事……?」

「それだけじゃないの…諦めろって言われたけど…私は…諦めないって言っちゃって…」

カナは、私がそう言うと飛び掛ってきた。

私は、屋上のフェンスに音をたててぶつかった。

ガシャーン!!!


「なっ…なんでその時諦めるって言わなかったの!?」

「それは…」

「諦めるって言ったら…こんな事には……」

「だって…」

「だってじゃ無いよ!!これは…もう麻里だけじゃ無い…ユイも巻き込んでる」


カナの目は、泣きそうな目をしたまま

私を見つめた。

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