平凡な日常



















あまりに一瞬の出来事だった。



自分で言うのもなんだが。
俺は喧嘩も強い方だ、学校でも不良では無いが、不良グループも頭が上がらないぐらいだ。







なのに















俺は男に殴りかかった。





だが


見事に避けられ。
相手も拳を振り上げる。




ヤられる……。

思わず俺は目を瞑った。




だが全く殴られる感触が来ない。



俺は目を開いた。






男は俺の顔の前で拳を止めていた。




「ごめん……急いでるんだ。」



そう言って男は走って行ってしまった。







「ちくしょう。」













俺はそう呟き、また学校に向かった。











~ある路地裏~

「ハァハァ」

黒色のフードを被った男が走る。


ピリリリ


狭い路地裏に携帯の着信音が響く。




「はい、こちら太一。」



「いや、さぼって無いです亮介さん。」


「本当ですちょっと、学生に絡まれて。」



「大丈夫です、………はい。」


「僕はこれから"Destiny"の最終の目的を調べます。」


「はい、でわ。」


太一という少年はまた走り出す。












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