四葉のクローバーの秘め事
「それは……ってか私にとってあれは断りなの。それに断っといて今更だし……しかも2回。」



「関係ないって!せっかく私達のこと言えたんだから。ね?」


「………………。うん………。が、頑張ってみる………。」


「よし。頑張れ、聖!」



薙晶に背中を押されたところで、待ち合わせの場所が見えてきた。



「よう。」


「ごめん、待った?」


「いや、全然。今来たとこ。」


「(初デートのザ会話って感じね。ま、聖はこういうの慣れてないし、小鳥遊も見た目はチャラいけど性格上聖一筋みたいだから遊んでなさそうだしね。)」



浅雛と小鳥遊がぎこちなく会話している中、薙晶はお節介な親戚みたいな思考を巡らせていた。



「冷宝も久しぶりだな。病院じゃ話せなかったし。」



「ぎこちないわね。まぁ、仕方ないけど。少しずつ慣れたらいいわね。さっ、入りましょ。」


「ああ。」


「うん。」



偶然の………いや、きっと必然だった再会を果たし今日集まった3人は、予約したレストランへと消えていった。
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