四葉のクローバーの秘め事
「旨かったな。流石、冷宝チョイスの高級レストラン。」


「そうだね。」



3人での初めての食事。

ぎこちなくも謝ったり笑ったり、昔話に花を咲かせた。


薙晶は呼んだ車に乗り込み帰っていったので、浅雛と小鳥遊は人通りの少なくなった歩道を歩いている。


2人に気を使った………。

いや、確実に浅雛の為だろう。


なにせ、帰り際薙晶は浅雛に、小声で頑張れと言ったのだから。



「……ってかさ、まじ悪かった。俺、ほんと余計なことしてたよな。」


「あ……いや、別に。どちらかというと謝るのこっちだし。騙したというか、小鳥遊の心配分かってて嘘言ってたし。小鳥遊が気にするようなことじゃない。」



浅雛の3回目ぐらいのセリフ。


しかし今回は、バツが悪そうな表情だ。



「そうか?まぁ、何にせよ、良かった。」


「何が?」



「浅雛のことが知れてさ。」


「……っっ!!」



振り向きざま、はにかむ様に小鳥遊が言うものだから、浅雛は動揺して目が泳ぎ歩みが止まる。
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