夢の欠片 ~カタチあるもの~
第一章【目覚め】
ぼんやりとした視界には私の部屋の天井が見えた。
というか、私の部屋だった。
さっきの夢は妙に続きが気になる……。
あんなに半端なところで目覚めてしまうなんて。これは寝直して続きをみなきゃ。
というかどんな夢だっけ?
教室にいたような、すごく顔が熱いような。
「優奈ちゃん? 起きてるー?」
トントンと心地よいノックが聞こえてくる。
時計を見るといつもの起床時間を少し過ぎていた。
「優奈ちゃーん? こら! ついでに羚弥も起きなさいー」
真弓お姉ちゃんは朝から大忙しのようだった。