告白前の失恋【完結】
「もしもしー」
『準備出来た?』
「うん、今出るとこ」
『お、俺も出た。一緒に行こ』
「えっ」
靴を履きながら話していた私は、それを聞いて素っ頓狂な声が出た。
一緒に?って言った?
玄関のドアを開けると、そこに努がいた。
「おっす!ナイスタイミングだな!」
「ちょ、っと、来るなら前もって連絡くれたらいいのに」
「いいじゃん、行こっ」
私の手を引くと、ずんずんと歩いていく努。
ちょっと待って、何、コレ。
心臓のドキドキが止まらないんだけど。