告白前の失恋【完結】

「一緒に途中まで来た」

「……まじか」

「あ、別に約束してたわけじゃないよ?」

「うん、つか、わざわざ言い訳いらんし」

「そ、か。そだよね」



何となく、気まずい空気が流れた時。


「お待たせーーー!」



そう言いながら有芽がやって来た。
有芽は静かな私達の様子に気付いたのか、首を傾げる。



「あれ?何かあった?」

「いや、何もないよ!行こうか、有芽!」

「うん」

「プールだあっ」


わざと明るい声を出して、テンションを上げた。
さっきの話を知らないから、有芽も一緒に騒ぐ。
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