告白前の失恋【完結】
翌日、夕方待ち合わせをしていた私達。
お母さんに着付けをしてもらい、浴衣を着た私。
髪の毛もアップにして、鏡に映る自分はいつもより少しだけ大人っぽく感じる。
ルンルンしながら、私は待ち合わせ場所へと向かった。
先に来ていた弘は、私に気付くと手を上げる。
下駄で私は小走りに近付く。
「急がなくていいのに」
「あ、うん」
「……やっべ。浴衣さいっこう」
「えっ」
「超可愛い。だけど、ちょっと後悔」
「はっ?」
「だって、見せたくない」
「っ!?」
照れながら言う弘に、こっちまで顔真っ赤だ!
本当にそういうのはやめて、恥ずかしくてもう穴の中に入りたくなるから。