告白前の失恋【完結】

「行こっ」

「うん」


まだ火照った顔。
暗くなって来てて、よかった。

手にしていた団扇で、私はそっと顔を仰いだ。



「何か食べる?」

「あ、焼きそば」

「よし、買って来る」

「えっ」


止めようとしたら、先に弘が屋台の前に行き焼きそばを購入する。
戻って来た弘に、慌てて巾着から小銭入れを取り出した。

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