告白前の失恋【完結】
そこへ、タイミングよく店員がノックをして飲み物を運んで来た。

二人して黙ってそれを見つめる。


店員がいなくなった後に、

「歌おうぜ、お互い失恋記念に!」

なんてカラカラっと弘は笑った。



「そうだね!」


そうして、私も笑った。




弘は振られるのわかってて、告白してきたんだ。



じゃあ、私も告白しよう。


努にちゃんと好きだって伝えよう。



そして、きちんと振られて前を見よう。



そう、思えたのは弘のお陰だ。

弘には感謝しないとだな。
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