告白前の失恋【完結】
「キハチ、一本追加だな」
「ええ?それは殺生な」
「だって、幸せなんでしょ?」
「それなら祐美子と弘も幸せだろ?」
「……いや、私達は」
「え?何で?昨日うまくいったんじゃねえの?」
どうしようか、そう思ってると。
「うまく行きましたけど~」
弘が答えながら、教室の中に入って来た。
廊下側にある自分の席にカバンを乱暴に置くと、私達の方へと歩いて来る。
それから、努の後ろの席に座った。