Dream
「どうした?」
相変わらずの首がもこもこしている私服。
…もしかしてその私服も、喉をこれ以上痛めないため?
「ごめんなさいっ!」
私は90度を描くように頭を下げた。
「え!?
て、てかこんな所じゃ恥ずかしいから、外出よう!」
桐野くんと一緒に病院を出た。
その間、私は泣きっぱなしだった。
「どうしたのさ突然」
「ごめんなさいっ…」
「謝るだけじゃわからないって」
アハハと微笑んだ桐野くんだけど、すぐに軽くせき込んだ。
「大丈夫!?」
「けほっ…。
大丈夫だよ、心配性だなぁ。
ただの風邪だって」
「嘘つかないでよっ!」
桐野くんは「嘘?」と首を傾げた。