Dream
「マドカの父親は警察関係者で、かなり偉い地位だったんだ。
マドカは偉い人の息子だからって理由で逮捕されなかった。
俺はマドカがやったって、マドカ本人から聞いた」
「何でマドカは、男の子を…?」
「マドカが束縛激しいこと、知っているだろ?」
「うん」
四六時中見張っているような感じだよ。
「マドカには母親がいないんだ。
マドカが小さい頃、病気で亡くなったらしい。
父親は仕事が忙しくて滅多に構ってやれないし、妹は悪い仲間と付き合って問題を起こしては警察のお世話になっているんだ。
そんな家庭環境のせいで、マドカは人一倍寂しがり屋なんだ。
その男の子もマドカと似たような家庭環境で。
よく遊んでいたんだけど、男の子にある日友達が出来たんだ。
ずっと2人きりで遊んできたけど、男の子は次第に友達と遊ぶのを優先したんだ。
それをマドカは許せなかったみたいで…」
マドカに、そんな哀しい過去が?
…あぁ。
何でそんなに哀しいことが生まれちゃうんだろう?
…そうだ!
「桐野くん!
私面白そうな話浮かんじゃった!!」
「え?このタイミングで?」
「うんっ!!」
私の小説を読んだ人が、
幸せになってくれますように…。