Dream
「にしても凄い感想だねこれ」
アハハ~…と苦笑いの桐野くん。
私もつられて苦笑いを返す。
「…なるほどぉ!
そういうことかぁ!」
いきなり納得し始めた桐野くん。
何を納得しているんだい?
「…?」
「ずっと俺が疑問に思っていたこと、やっとわかったよ!」
「疑問に思っていたこと?」
「そう!
俺が最初ユメに会った時、ユメ溜息ついていたじゃん!
その溜息の理由、わかった!」
えぇ!?
今の短時間で?
「この間、そのサイト『クローバー』では、小説大賞の予選が行われたんだろ?
俺の予想だけど、ユメこと柏ユメは、その予選で落ちたんだ。
それを知ったのが、俺と出会った日だったってわけだ!」
…嘘。
何でそこまで見抜いているの?
「どぉ?
俺の予想、合っていたりする?」
完璧だ。
エスパーじゃないの?