Dream







「見つけたぁ!」



私が立つ前にあるのは、図書室!

学校には欠かせない施設だよね!!



ただ図書室は本館から離れた場所にある、別館の地下っぽい所にあり、人通りは少ない。

別館は授業中、移動教室に必要な場所が集められている。

さっきも言ったけど、本館から離れているため、授業以外で使用する人は少ない。

理科室や音楽室があるから、科学関係の部活や音楽系の部活が使うかもしれないけど、その部活用の部室がちゃんと本館にあるため、使われることは殆どない。

楽器や実験用具も、部室に置いてあるらしいからね。




ガラガラとうるさい扉を開け、私は図書室へと入る。

部活をやっていたりする人など、遅く帰る人の最終時間は7時。

その時間までは、残っていようと自由だ。

7時ならお母さんが帰っている時刻だしね。




図書室は授業で使うこともないため、埃っぽく、少々灰色になった本たちが、所狭しと並べられていた。

図鑑から伝記、小説や、許可を取らないと借りられない漫画など、置いてある本の種類は様々だ。


1番奥の、入り口から死角になる隅っこ。

日が丁度良く当たるその位置に、私は腰かけた。




「はぁ~…落ち着くぅ」



静かな、コミュニケーション能力などいらない場所。

やっぱり図書室は、どこへ行っても、私を受け入れてくれる感じのする場所だ。






< 4 / 131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop