Dream
☆☆☆
着いたのは…。
この間桐野くんに連れられてきた、ショッピングモール。
…何でここなのかなぁ?
嫌いじゃないけど、桐野くんと別れた後で来たくなかったよねぇ…。
「妹さんいくつ?」
でも気にしないことにした。
私の中では、桐野くんはもう“過去の人”。
自分でさえも明かせない人を、好きになんてなれない。
どこの誰かもわからないんだもの。
怪しすぎてしょうがないっていうの?
「中学2年生」
「そうなんだ。
どういうのが好きなの?」
「ピンクがとにかく好きだね。
部屋中ピンクだらけだもん」
「じゃあピンクが良いね」
ピンク好きなのかぁ…。
女の子って感じだなぁ。
「柏木さんは、どの色が好きなの?」
「私?
私は…白、かな…?」
「へぇ白なんだ。
ピンクとか好きかと思ってた」