Dream
7~戸惑い~
マドカと私が付き合い始めたことは、瞬く間に広がった。
「ねぇ。
桐野くんはどうなったの?」
舞耶たちは私が桐野くんに告白し断られたことを知っている。
「…それがね。
会っちゃったの。
マドカとの買い物中に」
「は?
嘘でしょ?」
「なぁにぃ?
桐野くんってぇ、夢子のストーカーなのぉ?」
「ストーカーではないと思います」
私も香枝の言う通り、ストーカーではないと思う。
多分たまたま見つけたんだと思う。
ただあの時、桐野くん1人だったなぁ。
手ぶらで何も持っていなかったし。
…何していたんだろ?
「桐野くんなんだって?」
「…お幸せにって」
「はぁ?
桐野くん何考えているんだろうね?」
バリッと海苔の音を立てながら、舞耶はおにぎりを頬張った。