Dream
メール返信しないと、マドカ怒るもん…。
「夢子、ちょっと来て!」
舞耶に腕を掴まれ、私は重い体を頑張って起こし、立ち上がる。
「友永さん、何しているの?
もしかして、桐野大貴の所に行くの?」
冷たい声で言うマドカ。
マドカは桐野くんだけでなく、舞耶たちにも厳しい。
「そんなわけないでしょ。
あたしたちは桐野くんと知り合いじゃないし」
「じゃあどこ行くの。
夢子ちゃんは僕の彼女だよ」
「藤崎くんの彼女である前に、夢子はあたしたちの親友だから」
「藤崎くんにとやかく言われる筋合いはありませんわ」
「ミナたちに、関わらないでぇ?」
舞耶・香枝・ミナは怖いほど微笑むと、私を教室から連れ出した。
「…何なのぉあの束縛男はぁ!
束縛男はぁ、嫌われるってことぉ、アイツ知らないんだねぇ!」
「確かに束縛が過ぎますわ。
わたしたち別に、男じゃありませんのに」
「もうずっと夢子ちゃん夢子ちゃんじゃん。
男好きのあたしだけど、あそこまで夢子に付きまとうと、もう夢子に“依存”しているよね」
…確かに、マドカの私への“愛”は、最近可笑しい。
依存って言葉が…合っている気がする。