Dream
「んっ…」
あ、桐野くん起きちゃった。
先生の言っていたこと、聞こうと思ったのに。
てか、どんな顔して会えばいいのよっ…。
「…あれ?ユメ起きたんだ」
「うん…まあね」
いつの間にか先生はいなくなっていた。
「図書室に行こうと思ったらね、舞耶ちゃんたちを見つけて。
そうしたら舞耶ちゃんたちに、夢子を頼むって言われちゃって。
保健室に連れてきたんだ」
舞耶ってば…。
マドカにバレたらどうしてくれるのよ…。
「眠そうだったね。
ユメ、何か悩み事?
俺で良ければ聞こうか?」
寝起きにも関わらず、パチッとした目を向ける桐野くん。
…ドキッとしちゃう私は、変かな……?
「…でも…桐野くんには…関係ないし…」
「関係あるよ」
桐野くんは私の手を握る。
…凄く優しい。