Dream
「アイツなんて…どうでも良いじゃん。
僕だけ見ていれば良いじゃん…。
ネェ…夢子チャン……?」
アハハと乾いた笑いを漏らすマドカ。
私の意識が…遠のいていく。
「あんな将来の夢をアッサリ捨てたアイツなんて…。
どうでも良いじゃん…ねぇ?夢子ちゃん」
将来の夢を…アッサリ…捨てた…?
どういうこと…?
でも、そんなこと考える暇なんて、ない。
私の視界はぼやけ、マドカが何を言っているかさえもわからなくなってきた。
…私、死ぬんだ。
死ねる場所が、図書室で良かった。
本に囲まれて死ぬなんて…良いわね。
ごめんなさい…。
誰に謝っているかわからないけど…。
サヨウナラ…。
ガラッ!!
…図書室の扉が、大きく音を立てた。