Dream
「夢子っ!」
元気の良い女子の声。
私はこの声を…知っている。
「ふ、藤崎くん!?
何しているのよ!
夢子への手を離しなさい!!」
怒鳴られたマドカは、スッと私の首を絞める手を離した。
力の失った私は、床へ倒れこむ。
「大丈夫夢子!」
「…ハァッ…ハァッ……」
急いで息を吸い込み、呼吸を整える。
「藤崎くん!
あんた、夢子の彼氏でしょ?
何で夢子を殺そうとしたのよ!」
「…最低だねぇ。ミナ信じられなぁい」
「このこと、学校へ伝えても良いですわよ?」
舞耶・ミナ・香枝がマドカへ怒りをぶつける。
「…お前らは何も知らないから、桐野大貴と夢子ちゃんをくっつけられるんだ!」
「悪いけど。
あたしたちは桐野くんのこと知っているから」
…え?
戻りかけた意識の中、舞耶の言ったその言葉だけ、理解した。