Dream
「は…?
知っている…だと?」
「うん。
気になったから、個人的に調べたの」
「でもまさかぁ、藤崎くんがぁ、関わっているなんてねぇ」
「藤崎くんは自分は悪くないと言っているそうですがね。
実際は藤崎くんが1番の悪者だわ」
…どういうこと?
3人は…何を掴んだの?
「…ッ。
夢子ちゃんを愛して何が悪いっ!」
マドカは叫んだ。
「僕はただ純粋に、夢子ちゃんが好きだったんだ!
それなのに…アイツは、僕の邪魔をして!
自分が補導された犯罪者であるにも関わらず、アイツは僕から夢子ちゃんを奪った!
アイツなんて、どこの誰かも言わないくせに!
アイツなんかより、僕の方が、よっぽど夢子ちゃんに近い存在だし、夢子ちゃんを見守れる!
それの…何が悪いんだ!!」
…マドカは、私を愛してくれたんだ。
自分が見えなくなるほどに。
愛ゆえの行動だったんだ。
私を、ただ純粋に、真っ直ぐ愛し、私が笑顔を向ける桐野くんに、嫉妬してしまっただけ。
私は体力が戻っていないにも関わらず、マドカに近づいた。
舞耶たちは焦っていたけど、大丈夫。
私はマドカを抱きしめた。
「ありがとうマドカ。
好きになってくれて…ありがとう」
これを、
伝えたかったんだ。