Dream






「…夢子ちゃん」



マドカは、今度は優しく抱きしめてくれた。




「学校には言わないから…ね。
安心して」

「…良いのかい?」

「うん。
私にも多分、落ち度があると思うんだ」

「…夢子ちゃん」

「ただ…もう付き合えない。
でも、友達でいてほしい」

「うん…」




私たちの光景を、舞耶たちは不思議そうな顔で見ていた。

…前言撤回。

舞耶と香枝だけが不思議そうな顔をしていた。

ミナは「信じられない。何で男を許すわけ?」とした顔をしていた。

まぁ気が付いていないフリをしておこうかな。






マドカはいつも通り優しく笑うと、「ありがとう」と図書室を出て行った。

…さて。

体力も戻ったことだし、聞いてみますか。




「桐野くんのこと…知っているの?」

「うん」

「教えて?」

「無理」



は?

即答!?







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