Dream
「何で!?」
「そういうことは、直接桐野くんに聞きなさいな」
すると、閉まったはずの図書室の扉が再び開いた。
「…桐野くん?」
「…よ」
短く返事をした桐野くんは、視線をあちらこちらへと動かし、止まらない。
きょ、挙動不審すぎないか?
桐野くんの隣には、いつの間にかいなくなっていた、ミナと香枝がいた。
「ではでは、あたしたちはこの辺で~」
「「頑張ってね(ぇ)!」」
ちょっ、ちょっ、オイッ!
行くのかい!?
私の心の叫びも空しく、舞耶たちは図書室を出て行った。
…いきなり2人きりにするなよぉ~。
こ、心の準備とやらが出来ていないんだけど…。
まぁ、しょうがない!
頑張れ!柏木夢子!
この空気に耐えるんだ!