ツンデレな君
あの日
―――――――――――――――――
10月25日
「知也、大丈夫か?」
この日俺はかなり体調が悪かった。
昨日雨の中帰ったせいかな。
「ちょっと保健室行ってくるわ」
俺は周りにあまり感情は出さない。
よく冷めてると言われる。
ただの人見知りなだけなのに。
階段を降りている筈なのに、
体がふわふわして座り込んでしまった。
すると、
「え…ちょっと、大丈夫ですか?」
見上げると女の子が驚いた顔で見ていた。
俺はサッと立ち上がり保健室に向かった。
顔が、顔の距離が近すぎて初めて会ったのに変な感じがした。
これが俺の立花茜との出会いだった。
あの時上履きの名前をしっかりと覚えた俺はそれ以来ずっと探していた。
ある日、
「ダンス部ってさエロいよなぁ〜」
同じサッカー部の佑都が聞いてきた。
「ダンス部って誰がいんの?」
俺はあまり周りに興味はない。
ましてや他の部活など知るよしもないのだ。
その中の一人に、
「立花茜、あいつはダンスうまいよなぁ、それに胸でかいらしいぜ」
゛ダンスの上手さ゛と゛胸のデカさ゛
は、どこに関連性があるのだろうか。
「へぇ〜」
いつも通り軽く受け流すつもりだった。
しかし立花という部分に引っかかった。
「その立花ってやつ、何組?」
「C組だけど…」
珍しく引っかかったな〜やっぱりお前も巨乳好きなんだな〜
とかなんとか言ってたがオール無視だ。
その日の放課後、そいつとC組を覗いてみることにした。
「居ないな〜」
他のダンス部は居ても、゛立花茜゛の姿はなかった。
どこだろう…
結局その日は会えなかった。
次の日、また熱っぽくて保健室で寝ていた。
嫌だと言ったが冷えピタを貼らされた。
俺はいつも奥のベッドで寝る。
ずっと彼女のことが頭でループしているが、中々会えない。
そんなことを思って目を閉じた。
『シャーッ』
誰かにカーテンを開けられた。
先生かな…。
『クスッ…』
ん?誰かが俺を見て笑ってる…
そう思って目を開けると、
あの時の、彼女だった。
立花茜、だった。
「なんだよ…」
俺がそう言うと勢い良くカーテンを閉めた。
閉めきれていないその隙間から彼女が伺える。
しばらくして、静かになりカーテンを静かに開けると彼女はスヤスヤと眠っていた。
人の寝顔を見るような趣味ではなかった。
なのに、吸い込まれるようなその優しい寝顔から目が離せなかったのだ。
やっと会えたんだ…。
あの時のアノコ。
でも、あまりずっとこうしてると変な風に思われてしまうので気が残る中帰ることにした。 立花茜…ダンス部 部長、クラスではそこそこ頭が良い。
優しくて頼りになる、巨乳…。
これが最初に知った時の情報だ。
これで想像してみろと言われても…
そう思ったが、意外とすぐに見つけられた。
―――――――――――――――――
そして、あっという間に二年生になった。
クラス替えを密かに楽しみにしていたのは事実。
彼女と同じクラスになれるかもしれないからである。
同じクラスに…なれた
俺は顔には出さないが凄く嬉しかった。
同じクラスになったのに、彼女は全く目を合わせてくれない、というよりも
逸らされる。
嫌われているのか、それとも…。
好きとかそういう感情では無く、
ただ気になっていた。
気になっていただけ。
だから、自分でもあんなことをするとは思っていなかったんだ。
10月25日
「知也、大丈夫か?」
この日俺はかなり体調が悪かった。
昨日雨の中帰ったせいかな。
「ちょっと保健室行ってくるわ」
俺は周りにあまり感情は出さない。
よく冷めてると言われる。
ただの人見知りなだけなのに。
階段を降りている筈なのに、
体がふわふわして座り込んでしまった。
すると、
「え…ちょっと、大丈夫ですか?」
見上げると女の子が驚いた顔で見ていた。
俺はサッと立ち上がり保健室に向かった。
顔が、顔の距離が近すぎて初めて会ったのに変な感じがした。
これが俺の立花茜との出会いだった。
あの時上履きの名前をしっかりと覚えた俺はそれ以来ずっと探していた。
ある日、
「ダンス部ってさエロいよなぁ〜」
同じサッカー部の佑都が聞いてきた。
「ダンス部って誰がいんの?」
俺はあまり周りに興味はない。
ましてや他の部活など知るよしもないのだ。
その中の一人に、
「立花茜、あいつはダンスうまいよなぁ、それに胸でかいらしいぜ」
゛ダンスの上手さ゛と゛胸のデカさ゛
は、どこに関連性があるのだろうか。
「へぇ〜」
いつも通り軽く受け流すつもりだった。
しかし立花という部分に引っかかった。
「その立花ってやつ、何組?」
「C組だけど…」
珍しく引っかかったな〜やっぱりお前も巨乳好きなんだな〜
とかなんとか言ってたがオール無視だ。
その日の放課後、そいつとC組を覗いてみることにした。
「居ないな〜」
他のダンス部は居ても、゛立花茜゛の姿はなかった。
どこだろう…
結局その日は会えなかった。
次の日、また熱っぽくて保健室で寝ていた。
嫌だと言ったが冷えピタを貼らされた。
俺はいつも奥のベッドで寝る。
ずっと彼女のことが頭でループしているが、中々会えない。
そんなことを思って目を閉じた。
『シャーッ』
誰かにカーテンを開けられた。
先生かな…。
『クスッ…』
ん?誰かが俺を見て笑ってる…
そう思って目を開けると、
あの時の、彼女だった。
立花茜、だった。
「なんだよ…」
俺がそう言うと勢い良くカーテンを閉めた。
閉めきれていないその隙間から彼女が伺える。
しばらくして、静かになりカーテンを静かに開けると彼女はスヤスヤと眠っていた。
人の寝顔を見るような趣味ではなかった。
なのに、吸い込まれるようなその優しい寝顔から目が離せなかったのだ。
やっと会えたんだ…。
あの時のアノコ。
でも、あまりずっとこうしてると変な風に思われてしまうので気が残る中帰ることにした。 立花茜…ダンス部 部長、クラスではそこそこ頭が良い。
優しくて頼りになる、巨乳…。
これが最初に知った時の情報だ。
これで想像してみろと言われても…
そう思ったが、意外とすぐに見つけられた。
―――――――――――――――――
そして、あっという間に二年生になった。
クラス替えを密かに楽しみにしていたのは事実。
彼女と同じクラスになれるかもしれないからである。
同じクラスに…なれた
俺は顔には出さないが凄く嬉しかった。
同じクラスになったのに、彼女は全く目を合わせてくれない、というよりも
逸らされる。
嫌われているのか、それとも…。
好きとかそういう感情では無く、
ただ気になっていた。
気になっていただけ。
だから、自分でもあんなことをするとは思っていなかったんだ。