偽恋♥とらいあんぐる。〜義理チョコの答え〜
『泣いてたのに…』衝撃が言葉になって口から零れる。
悲しみが完全に消えた訳じゃないケド元気出た気がする。
少年はあたしにニッコリ笑いかけた。
『━━ッ"』
その瞬間、どうしてか胸の奥がすごく熱くなった。
あたしはようやく少年の顔をまじまじと見た。
よく見るれば、蒼い大きな瞳に低めの身長、
茶髪なくせ毛がよく似合う可愛らしい少年だ。
『何があったか話してみろよ。人生相談なら任せろ!』それは子犬のような無邪気な笑顔。
心臓の動悸が加速して、君の声が耳に残る。頭がぼーっとして、フリーズ。
羽が宙を舞うようにドキドキふわふわ夢心地。胸が熱くなった。
『っ遠慮するし。でも…相談してやらなくもない。』
...今更見栄を張る。
『せっかくだし話せよ。ちなみに俺の名前は ━━』
変に意識して赤面しちゃってるあたしの事なんて気にも留めず、
『そうだ、紙に書くか。』と言って少年は、
ランドセルから紙と鉛筆を取り出すと、 花壇のレンガを机代わりにして名前を書き始める。
『これ、俺の名前。』
『えぇー!?』心底驚く。だってだって━━━