雪の日デートとクレープと
雪の日デートとクレープと
今年のクリスマスは平日。つまりは仕事だということで、日曜の今日、デートと相成った。
十二月半ばなんて街はクリスマスムード一色だから文句はないんだけど。しかし寒い。完全防備でお洒落には程遠いのもこの寒さからであり、昨日から降る雪のせいでもある。
手を繋ぎながら隣を歩く彼の鼻も赤いし、頬も真っ赤。私も同じだけど。
幼馴染みの私たちは自然と付き合い、いまに至るわけ。なんだかんだ居心地がいいんだよね。
「寒ぃな」
「うん。寒いね」
「でも雪はいつ見ても心が踊るな」
「子供かい」
はははと笑う彼と手袋越しに手を繋いでいても、「滑らないため」という大義名分がたつから雪も嫌いじゃない。
でへへと頬が緩むときに視界の端に映るクレープ屋に心が踊り出した。
「クレープ食べたい!」
「あ? お前このくそ寒いのによく食えるな」
「いいじゃん。糖分補給だよ、糖分補給っ」
手を離して小走りにクレープ屋に近づくが、滑りそうになる。履き慣れたスニーカーだけど、雪道は歩き慣れてないからね。
「おわっ!?」
「バカ!」
案の定滑った。あとを追いかけてきた彼の腕を掴み、どこかの店先に叩きつけてしまう。ドンとかダンとか、とにかく大きな音がした。
十二月半ばなんて街はクリスマスムード一色だから文句はないんだけど。しかし寒い。完全防備でお洒落には程遠いのもこの寒さからであり、昨日から降る雪のせいでもある。
手を繋ぎながら隣を歩く彼の鼻も赤いし、頬も真っ赤。私も同じだけど。
幼馴染みの私たちは自然と付き合い、いまに至るわけ。なんだかんだ居心地がいいんだよね。
「寒ぃな」
「うん。寒いね」
「でも雪はいつ見ても心が踊るな」
「子供かい」
はははと笑う彼と手袋越しに手を繋いでいても、「滑らないため」という大義名分がたつから雪も嫌いじゃない。
でへへと頬が緩むときに視界の端に映るクレープ屋に心が踊り出した。
「クレープ食べたい!」
「あ? お前このくそ寒いのによく食えるな」
「いいじゃん。糖分補給だよ、糖分補給っ」
手を離して小走りにクレープ屋に近づくが、滑りそうになる。履き慣れたスニーカーだけど、雪道は歩き慣れてないからね。
「おわっ!?」
「バカ!」
案の定滑った。あとを追いかけてきた彼の腕を掴み、どこかの店先に叩きつけてしまう。ドンとかダンとか、とにかく大きな音がした。
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