禁じられた放課後
目の前で嬉しそうに頬を押さえる涼香。
その姿を見続けるほどに心は苦しくなる。
この気持ちが何なのかわからないほど子供ではない。
直哉は確信していた。
このままでは、やがて自分は涼香に……。
「先生、また話をしに来ていいですか。星の話、先生の知ってる話も聞いてみたいから」
……断ることなんてできるはずがなかった。
校舎全体をチャイムの音が響き渡る。
その音は直哉の鼓動と共鳴していくように、長く深く鳴り続けるのだった。