禁じられた放課後
気を焦らせる鞘野に詰め寄る直哉。
その視界に、美咲が入る余地などなかった。
「いえ、早川先生が生徒に手を出しているというのはただの噂ですから。証拠もありませんし。でも、もし本当だったなら……。吉原先生、早く様子を見に行ってください!」
鞘野の話を最後まで聞くか聞かずのうちに、直哉はログハウスへと走った。
その姿をうっすら笑みを浮かべながら見送る。
一人残された鞘野の後ろには、ゆっくりと美咲が近付いて行った。
「はじめまして……になりますね。吉原先生の奥様」
「……ええ」