禁じられた放課後
崩れゆく星図
廊下に差し込む午後の陽射しが眩しい。
威厳を感じさせる扉の向こう側で、大きな革張りの椅子に座っているのはこの高校の学校長だ。
遠くではまだ昼休みのざわめきが微かに聞こえている。
窓からの風も爽やかに流れるその場所で、重く響いているノックの音は直哉のものだった。
そして偶然通りかかった瑠未は、その堅く張り詰めた空気を纏った直哉の背中が、目の前にある部屋に吸い込まれて行く様子を目撃する。
何があったのだろう。
瑠未はその雰囲気だけで、ただならぬ何かを感じとっていた。