先生の手が触れる時
「…あの子のあんな顔みたら聞けねえよ」
「……くそ…便所行ってくる」
そういって席をたつ信。
俺がうつむいていると、目の前におつまみが出された
「ごめんなさい。信、雪夜くんに幸せになってほしいのよ」
「絵理子さん」
困った顔で笑ってるのは信の奥さんの絵理子さん。
一年前に結婚したばっかだ。
「すいません。みっともないとこみせて」
「いーえ、大丈夫です」
信の二個下とは思えない程、落ち着いていて
俺よりも大人に見える