先生の手が触れる時

「……っ」

どきり、と心臓が鳴る

逃げ出してしまいたい、だけど逃げ出せない

先生の瞳が私をとらえて離してくれない

そのまま先生の顔が近づいたかと思うと
柔らかい唇が触れた

「…っ」

すぐに離されるとにやりとした先生の顔がすぐ目の前にある

「……仕返し」
「な、なんの……」
「不意打ちで名前呼んだり、色々してるだろう」

先生はわざとらしく肩をすくめる
そんな先生の顔もみれなくてうつむいてると先生は優しく笑った


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