先生の手が触れる時

肩に回された先生の手に力がこもる

ようやく唇が少しずつ離れると
先生はいつもみたく困ったように笑った

「あんま、可愛いこと言わないでくれ。止まんなくなるだろう」
「え…」
「……はぁ……学校で手だしてしまった」

先生は私から離れるとコーヒーを入れながらそう呟いた

私はまだ熱が出ていかなくて
ほてった体を頑張って落ち着かせていた

「……生徒と付き合ってる時点でもう遅いですよ」
「確かに」

先生はため息混じりに笑う

「………先生、あのね」
「ん?」
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