先生の手が触れる時

先生に言ってしまおうか。

でも
そうしたら嫌われるかもしれない

父から離れてからはそういうことも無くなってはいる
でも今までの行為は無くならない

一生、私につきまとう

「先生……」
「ん?」

先生の瞳は外から差し込む光できらりと輝やいていた
まるで泣いているようだ

先生なら…受け止めて、抱き締めてくれますか?

でも離れようって言われたら私はきっと壊れてしまう

だから

「ううん、なんでもないです」

私はまた自分の弱さを彼に隠した




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