先生の手が触れる時

「だから、お姉ちゃんのお家に来ても良いし、遊んだりもできるよ」
「……ほんとのほんと?」
「本当よ」

そう言うと優人はようやく納得したのか
私から離れた

「さ、ご飯にしようか。何食べたい?」
「ハンバーグ!」

台所に向かう途中、私はある絵が目に入る

「……おねーちゃん!これ、写真?」

優人は、その絵を指さして首を傾ける

「絵よ。私の大好きな大事な人が書いたの」
「大好きな人?」
「うん」

私がうなずくと優人がにこにこした顔で私を見る

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