先生の手が触れる時
こんなことを言いたいんじゃない
先生を抱き締めたい
先生を助けたい
でも
「……愛してくれない。愛しかたが歪んでる……」
「……凪……」
こんな風に
愛してくれるなら
本当の親じゃない人に育てられたかった
そんな嫌な気持ちが私を支配して
どうしようもない悲しさと虚しさが襲う
私の震える手に先生の手が重なって
はっとする
「……せん……せい」
「……うん」
「ごめん…なさい……ごめんなさい…」