先生の手が触れる時

ドアを開けて外に出る
ゆっくりドアを閉める

ガチャリ、と音をたててドアが閉まった

まるで世界が終わったような
不気味な音に聞こえた

「……これで、いいでしょ…」

私は、外で立っていた人物に声をかける

「……あぁ」

そう、父が頷いた

「なんで、呼び出されたのかと思えば…これを聞かせるためか」
「信じてもらえなくて、あの封筒を渡されないなんてことがあったら…嫌だから」

そういって歩き出そうとする私に父が封筒を突き出した



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