先生の手が触れる時
「あれ?緑川先生!」
誰かが叫んだ声で我にかえる
見ちゃ、ダメだ。
そう思ってうつむいてると、私の前に影ができる
顔をあげるとそこには晴夏が立っていた
「………晴夏?」
「…………コンビニでもらったレシート。先生に出すから…貸して」
「このクラスの文化祭実行委員いる?」
晴夏の声に混ざって先生の声が耳に届いた
懐かしい声
この2ヶ月、会わないように過ごしてきた
顔を見たらダメだ
とまらなくなる
「…凪……?」
「あ、うん。ちょっと待って」