先生の手が触れる時


ベッドに腰かけて、ふと窓を見つめたとき保健室のドアが開いた

保険の先生が戻ってきたのかな?

そう思っていると、足音が真っ直ぐに私がいるベッドの方に近づいてくる

そしてカーテンが開かれ表れた人は

「……晴夏……」

長身の彼がジャージ姿のまま立っていた

「…大丈夫か?ボールぶつかったとき物凄い音したけど」
「あ、大丈夫!」

そう笑えば、晴夏はゆっくりベッドの横まで歩いてくる

「…晴夏は?なんか怪我したの?」

そう聞き返せば晴夏は少し気まずそうに目をそらす

「いや……凪の様子見に来た」
「え……?」

思わず目を丸くしてしまう

心配してくれたのかな?
たぶん、こないだの私の父のこともあったと思うけど
その気持ちが嬉しくて、思わず微笑んでしまう

「そっか。ありがとう…」

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